イタリアこぼれ話(52)「瞳の色」

日本人がイタリアへ行くと、ホテルの部屋等の室内照明が、暗いと感じる事が多いと思います。

また、特に夏季の晴天時の屋外では、サングラスをかけている方が、日本より圧倒的に多い事に気付かされます。

これはイタリアで耳にした話なのですが、瞳の色によって光の透過率が違っていて、色が黒に近く濃いほど、暗い場所では見えにくい反面、強い光線に耐えられる。

逆に瞳の色が薄いほど、暗い所では見えやすいが、強い光線に弱いらしいのです。

一般に、地表における太陽光線の強さを決定付けているのは、緯度だと考えられます。
赤道に近いほど光線は強く、高緯度になるほど光線が弱くなるわけです。

そのため、赤道に近い地域で生活している人々の瞳の色は濃くなり、高緯度の地域の人々の色は薄くなるようなのです。

もちろん、短期間で色が変わるわけではありませんが、数千年にわたって特定の緯度で生活していると、その緯度に適応する瞳の色や肌の色に、変化するのだそうです。

今のヨーロッパ人が、肉体的に発祥したのは、アフリカ大陸だと言う学説がありますが、アフリカから北方へと居住地域を広げていくうちに、その居住地域に適した瞳と肌の色へと、変化していったと考えられます。

そのため、ヨーロッパでは緯度の低い地域に住む、イタリア人の瞳と肌の色は、日本人とあまり変わりませんが、北欧に向かって高緯度になるほど、その地域の住民の瞳の色は青く、肌の色は白くなるわけです。

肌の色も瞳と同じで、色が濃いほど、紫外線等の強い光線に対する耐久力が強いのだそうです。

さて、話をイタリアへと戻しましょう。
上記のように、ヨーロッパでは南部にあるイタリアですが、 緯度で言えば、おおむね日本の東北から北海道にあたり、平均的に日本よりもやや高緯度です。

そのため、イタリア人の瞳の色は、日本人よりもやや薄いのが普通で、日本人よりも暗い照明でも見やすく、強い光線には弱い傾向があると考えられます。

そのため、日本人が暗いと感じる部屋でも、イタリア人は不便を感じず、その一方で、真夏の炎天下では、サングラスをかけないと、眩しくて目が開けにくいようです。

どうやら、イタリア人がサングラスをかけるのは、ファッションのためだけではなく、夏の強い日射しから眼を守るためであるようです。

日本人は、基本的に単一民族のようですので、瞳の色の個人差が少なく、瞳の色を気にする機会は少ないですが、欧米人には様々な瞳の色の人が居て、交流も盛んですので、瞳の色には敏感な傾向があるのかもしれません。

byなおいー

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イタリアこぼれ話(52)「瞳の色」」への3件のフィードバック

  1. 私も歳をとってから紫外線が気になるようになり、車の運転の時はサンクスが欠かせません。遺伝子が東北なので、目はイタリア人に近いのかなf^_^;

  2. 海外の方の綺麗なブルーの瞳に憧れますが、だからこその悩みもありますよね(゜.゜)

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